実績紹介|研究開発部門 

研究開発部門における市場調査活用のご紹介

市場調査会社に調査を依頼するお客様の部門の一つに、研究開発部門があります。 

研究開発部門に所属する研究者は、市場調査の結果をどのように活用しているのか?また、アックスタイムズは研究開発部門に対してどのような調査サービスを提供し、どのような強みを持つのか?アックスタイムズ代表・橋本にインタビューをしました。 

アックスタイムズ株式会社 代表取締役 橋本 規宏の顔写真

インタビュー回答者

アックスタイムズ株式会社
代表取締役 橋本規宏
聞き手:津島亜海(パートナーライター)

研究開発部門における市場調査を依頼する目的

  • 新規事業開発 
  • シーズ探索 
  • アライアンス先探索  
  • 研究予算の獲得
  • 技術戦略の立案
  • ロードマップの策定  
  • 事業計画作成 
  • 技術要件整理 
  • 想定市場・想定顧客の理解 
  • R&D投資活動 

研究開発部門のお客様は、主に以上のようなことを目的としています。これだけでは分かりにくいものもありますので、それぞれの詳細を解説します。 

まず「新規事業開発」に向けた「シーズ探索」についてお話しします。私たちがよく手がける調査の一つに「スタートアップ事例調査」があります。これは、ある分野について「スタートアップがこんな事業を行っている」という事例を集めるものです。スタートアップは非常に先駆的な研究開発を行っていますので、新しいアイデアを得るために研究開発のシーズ探しを行いたいという要望は多くあります。 

「アライアンス先探索」を企業が行う理由は、最近の研究開発の方向性として「クローズドイノベーションからオープンイノベーションへ」の流れがあることが背景としてあります。かつて、企業は研究開発を社内の研究開発部門のみで行っていました。しかし、近年は世の中のあらゆることのスピードが速くなりすぎたため、自社の研究開発部門で開発しているだけでは追いつかない状況となりました。その結果、外部のリソースに頼るようになったのです。このような事情を背景として、「協業先を探したい」などの目的で私たちのリサーチが求められるケースがあります。 

さらに、お客様が「研究開発を行うための予算を獲得」するために、私たちのレポートが利用されることもあります。研究者の方は、予算がないと活動できません。そして、大規模な予算を得られれば、研究に必要なものや設備を導入でき、研究者やスタッフを雇えますので、大きな研究ができます。そのため、研究開発部門のお客様にとって予算を確保することは重要事項といえます。しかし、いくら研究開発部門の方が「この研究は重要です」「予算が欲しいです」と声をあげても、社内を説得できなかったら予算は得られません。そこで、研究開発の予算を獲得するための支援材料として私たちのリサーチが使われることもあると聞いています。 

あとは「技術戦略の立案」ですね。メーカーなどの技術企画や研究企画の方は技術戦略を立案するために、研究開発の動向などを追っています。また、「ロードマップの策定」のために市場調査を利用するという話もよくあります。特定のマーケットが今後どうなっていくのか、そしてそのマーケットの中である技術が今後どうなっていくのかを考える上で調査をしてほしい、とのご相談もよくいただきます。 

そのほかにも、新規事業開発のための「事業計画の作成」、「技術要件の整理」、「想定市場・想定顧客の理解」、「R&D投資活動」などを行うためのデータとしても私たちのリサーチを活用していただいています。 

調査項目の特徴 

  • 研究開発を進める技術の潜在市場規模  
  • 求められる技術要件 
  • 技術開発事例  
  • 競合企業・類似企業の取り組み事例
  • ユーザー事例
  • アライアンス事例  
  • 海外事例
  • 技術ロードマップ 
  • 政策・規制  
  • 特許 

研究開発のために行われる市場調査では、特定の技術にフォーカスした上で、その技術の「潜在市場規模」の観点から調べることが多い特徴があります。また、「求められる技術要件」、「技術開発事例」、「競合企業・類似企業の取り組み事例」、「ユーザー事例」、「アライアンス事例」、「海外事例」、「技術ロードマップ」、「政策・規制」、「特許」などの調査項目も、技術環境を把握する目的でよく調べますね。 

研究開発のために行われる市場調査の特徴として、ミクロとマクロの両方の視点が必要とされると考えています。例えば技術事例を追っていく時は、一つ一つの事例を積み上げますのでミクロの視点ですね。一方で、技術ロードマップや政策・規制は、「将来的にこういう政策が行われるのであれば、こういう技術が必要とされる」「こういう技術が広がると、関連してこの技術も広がっていく」などの視点で調査しますので、マクロの視点からの調査になります。 

※「事業企画部門における市場調査活用のご紹介」での質問と同じため、同様の回答内容を掲載 

このご質問については、自主企画調査をレポート販売しているサービス「axetimes Report」のページを見ていただくと、どのような調査を行っているのかを理解していただきやすいと思います。 

私たちの提供するレポートのテーマは、大きく4つに分かれています。そしてこれらは、私たちがベースとする市場調査の領域になります。 

ちなみに、axetimes Reportはカジュアルにリサーチ情報を手に入れていたけるスタイルの商材で、研究開発部門の方々にも頻繁に購入していただいています。 

axetimesの主な調査領域 

イノベーション・
スタートアップ関連

イノベーション・スタートアップ関連

脱炭素・エネルギー関連

国策・規制ビジネス関連

住生活・
ライフスタイル関連

当社は「イノベーション」と「脱炭素」を中心とした領域にフォーカスしていて、なかでも「イノベーション・スタートアップ関連」や「脱炭素・エネルギー関連」のテーマにおいては、リサーチ業界内でも早くから取り組んでいますので、競合他社よりも強みをもつ領域ではないかと考えています。 

「イノベーション・スタートアップ関連」では、海外を中心としたスタートアップ事例調査のレポートなどがあり、今スタートアップが取り組む最先端の事例は未来を予見するものなので、新規事業開発やシーズ探索、協業目的のアライアンス探索に役立つと考えています。 

「脱炭素・エネルギー関連」でも、未来の技術をベースに調べることが多いですね。先端過ぎて情報が足りていない領域で、市場解像度を高められるようなリサーチ情報を提供しています。 

「国策・規制ビジネス関連」は「国策・規制からビジネスを考えること」をテーマにした調査レポートを揃えていて、海外の調査パートナーとの連携による海外調査に強みを持つ当社らしさのある領域です。 

「住生活・ライフスタイル関連」は「社会課題からイノベーションの種を見つける」ことをコンセプトにしています。 

4つの領域でいずれにも関連するのが「未来づくり」という共通点で、情報面から「未来づくり」をご支援させていただいています。 

ワンポイント

 自主企画調査で既に調査実績があるため、知見を持ったリサーチャーが貴社課題に対してカスタム調査をご提案できます。
・自主企画調査(Report):アックスタイムズの調査レポートとして実施している調査
・市場調査代行(Research):お客様からご依頼をいただいたカスタムで実施する調査  

研究開発部門の方々の調査目的は、技術環境を調査することにより、事業化向けた解像度を高めることが多いと思っています。 

研究開発部門の技術者・研究者は「技術環境を理解すること」によって、自分たちの手がけている、またはこれから手がける技術の方向性や研究活動の方向性を定めようとしていますが、これに対する意思決定軸を何もない状況で自信を持つことは難しいものです。 

そのため、私たちが後方から情報支援することで、研究開発部門の方々は意思決定のコンパスを得ることができると考えています。技術を前に進めて社会課題を解決することの支援ができることは意義深いと感じます。 

また、私たちが情報収集や市場調査を代行することによって、研究者・技術者の方々に、研究開発に集中していただける環境構築をご支援できればと考えています。 

私たちは「イノベーションを情報で支援する会社」をスローガンとして掲げています。この意図するところは、情報を触媒のようなものだと考えているところにあります。情報という触媒があることによって研究開発が進んだり、アライアンスが進んでより研究が進展したり、未来をつくる研究開発のお役に立てればと思っています。 

これからも、お客様の挑戦を情報面から支援していきたいと考えています。 

以上 

実績紹介|研究開発のイメージ画像
axetimes Researchのロゴマーク